地方史情報

地方史研究雑誌目次速報 171号(2025.1)

飯澤文夫編|日外アソシエーツ制作(毎奇数月1日ポスト)

北海道宮城秋田福島栃木群馬埼玉千葉東京神奈川新潟石川長野岐阜静岡愛知滋賀大阪兵庫和歌山島根岡山広島徳島福岡佐賀長崎沖縄全国誌寄贈図書編集後記

北海道

屯田 (76) 北海道屯田倶楽部 2024.11

文化情報 (401) 北海道文化財保護協会 2024.11


宮城県

ナジェージダ(希望) (52) 石巻若宮丸漂流民の会 2024.9


秋田県

秋田歴研協会誌 (83) 秋田県歴史研究者・研究団体協議会 2024.9

北方風土 (83) 北方風土社 2024.8


福島県

福島県史料情報 (70) 福島県文化振興財団 2024.10

文字摺通信 (78) 文字摺歴史文化社 2024.12

文字摺通信 (77) 文字摺歴史文化社 2024.12

文字摺通信 (76) 文字摺歴史文化社 2024.11

文字摺通信 (75) 文字摺歴史文化社 2024.11

文字摺通信 (67) 文字摺歴史文化社 2024.7


栃木県

歴史と文化 (33) 栃木県歴史文化研究会 2024.8

歴文だより (133) 栃木県歴史文化研究会事務局 2024.10


群馬県

ぐんま地域文化 (63) 群馬地域文化振興会 2024.10

群馬文化 (352) 群馬県地域文化研究協議会 2024.9

武尊ほたか通信 (180) 群馬歴史民俗研究会 2024.12


埼玉県

昔風と当世風 (109) 古々路の会 2024.12


千葉県

我孫子市史研究センター・会報 (270) 我孫子市史研究センター 2024.12

我孫子市史研究センター・会報 (269) 我孫子市史研究センター 2024.10

我孫子市史研究センター・会報 (268) 我孫子市史研究センター 2024.9

会報 (151) 房総石造文化財研究会 2024.10

佐倉の地名 (34) 佐倉地名研究会 2024.10

千葉県立中央博物館研究報告 17(1) 千葉県立中央博物館 2024.3

松戸史談 (64) 松戸史談会 2024.11


東京都

明日を拓く 49(5)通号223 東日本部落解放研究所 2024.9

あるむぜお (149) 府中市郷土の森博物館 2024.9

板橋史談 (322) 板橋史談会 2024.11

板橋史談 別冊4 板橋史談会 2024.8

奥武蔵 (458) 奥武蔵研究会 2024.10

北区史を考える会会報 (153) 北区史を考える会 2024.11

月刊神田画報 (202) カンダデザイン 2024.10

月刊神田画報 (200) カンダデザイン 2024.8

世田谷区誌研究会会報 202410 世田谷区誌研究会 2024.10

多摩地域史研究会会報 (163) 多摩地域史研究会 2024.11

多摩地域史研究会会報 (162) 多摩地域史研究会 2024.9

東京の文化財 (136) 東京都教育庁地域教育支援部 2024.9

練馬郷土史研究会会報 (394) 練馬郷土史研究会 2024.10

ねりまの文化財 (115) 練馬区地域文化部 2024.9


神奈川県

小田原史談 (279) 小田原史談会 2024.10

かまくら女性史の会newsletter (121) かまくら女性史の会 2024.11

コロス (179) 常民文化研究会 2024.11

扣之帳ひかえのちょう (83) 扣之帳刊行会 2024.9


新潟県

高志路こしじ (434) 新潟県民俗学会 2024.10 コラム

 『高志路』は1935年の創刊で、90年の歴史を誇るわが国屈指の民俗、郷土研究雑誌である。早くから柳田國男や宮本常一などの注目するところとなり、寄稿もしている。
 1993年から13年間第三代会長を務めた駒形さとし氏が2024年7月に99歳で逝去し、次の追悼文が掲載されている。

 会長佐藤和彦「新潟民俗学会前会長駒形覐氏を悼む」
 高橋由美子「妻有の民俗研究の草分け駒形覐先生を悼む」
 岩野笙子「駒形覐先生ありがとうございました」
 津山正幹「民俗学の研究者であり教育者であった駒形覐先生」
 鈴木秋彦「駒形覐先生を悼む」

 駒形氏は大学卒業後新潟県内の高等学校で教鞭を執った。初の赴任校である十日町高等女学校(現十日町高等学校)時代には、地歴部の生徒たちと妻有地方の民俗採集をし、高度経済成長期前の地域の暮らしや民俗を写真に収めた。この写真資料は大変に貴重なもので、現在はデジタル化され活用されている。
 13年の教員生活の後、県教育庁文化財行政課文化財主事に転出し、1976年に県史編さん事業が計画されると、県史編さん室室長補佐に任命された。十日町市史編さんでは民俗部会長、村松町史などの監修など、多くの自治体史編さんに尽力し、後継者を育成した。
 『わらべ歳時記―越後と佐渡』(野島出版 1980)、『越後・佐渡暮らしの歳時記』(国書刊行会 1992)、『にいがたの怪談』(新潟日報事業社 1995)、『子どもの四季』(高志書院 1997)、『妻有今昔物語』(妻有新聞社 2022)など著書も多い。県庁から教職に復帰し退職した際には、同氏を慕う22名の郷土史家や櫻井徳太郎氏などによって、『新潟県の歴史と民俗―駒形覐先生退職記念論文集』(堺屋図書 1988)が編まれた。
 謹んでご冥福を祈りたい。


良寛だより (186) 全国良寛会 2024.10


石川県

れきはく (148) 石川県立歴史博物館 2024.10


長野県

飯田市歴研ニュース (133) 飯田市歴史研究所 2024.12

信濃 76(10)通号897 信濃史学会 2024.10

信濃 76(9)通号896 信濃史学会 2024.9

長野県民俗の会通信 (304) 長野県民俗の会 2024.11

松本市史研究 (34) 松本市 2024.3


岐阜県

岐阜市歴史博物館博物館だより (118) 岐阜市歴史博物館 2024.10


静岡県

静岡県近代史研究会会報 (555) 静岡県近代史研究会 2024.12

静岡県近代史研究会会報 (554) 静岡県近代史研究会 2024.11

静岡県近代史研究会会報 (553) 静岡県近代史研究会 2024.10

静岡県民俗学会会報 (193) 静岡県民俗学会 2024.11

静岡歴研会報 (168) 静岡県歴史研究会 2024.11


愛知県

あつた (284) 熱田神宮宮庁 2024.10

郷土文化 79(1)通号242 名古屋郷土文化会 2024.8


滋賀県

湖国と文化 48(4)通号189 びわ湖芸術文化財団 2024.10

彦根城博物館だより (147) 彦根城博物館 2024.12


大阪府

大塩研究 (91) 大塩事件研究会 2024.9

つどい (433) 豊中歴史同好会 2024.11

つどい (432) 豊中歴史同好会 2024.10

テンプス (84) 貝塚市教育委員会 2024.10


兵庫県

西宮文化協会会報 (680) 西宮文化協会 2024.11

西宮文化協会会報 (679) 西宮文化協会 2024.10

歴史と神戸 63(5)通号366 神戸史学会 2024.10


和歌山県

紀南・地名と風土研究会会報 (64) 紀南・地名と風土研究会 2024.12

熊歴情報 (234) 熊野歴史研究会 2024.10

和歌山地方史研究 (87) 和歌山地方史研究会 2024.10


島根県

大社の史話 (220) 大社史話会 2024.10


岡山県

岡山民俗学会会報 (234) 岡山民俗学会 2024.9

きび野かわら版 (6) 岡山県郷土文化財団 2024.9


広島県

芸備地方史研究 (327) 芸備地方史研究会 2024.10

備陽史探訪 (238) 備陽史探訪の会 2024.11

備陽史探訪 (237) 備陽史探訪の会 2024.9

わが町三原 (405) みはら歴史と観光の会 2024.12

わが町三原 (404) みはら歴史と観光の会 2024.11

わが町三原 (403) みはら歴史と観光の会 2024.10


徳島県

徳島県立博物館博物館ニュース (136) 徳島県立博物館 2024.9


福岡県

太宰府市公文書館紀要 (18) 太宰府市 2024.3


佐賀県

末廬国まつろのくに (239) 松浦史談会 2024.10


長崎県

浜木綿はまゆう (118) 五島文化協会 2024.11


沖縄県

宮古郷土史研究会会報 (265) 宮古郷土史研究会 2024.11

宮古郷土史研究会会報 (264) 宮古郷土史研究会 2024.10


全国誌

アーカイブ通信 (32) ネットワーク・市民アーカイブ 2024.11

現在学研究 (14) 現在学研究会 2024.9

交通史研究 (105) 交通史学会 2024.9

史迹しせきと美術 94(6)通号946 史迹美術同攷会 2024.10

史迹しせきと美術 94(7)通号947 史迹美術同攷会 2024.11

城郭だより (127) 日本城郭史学会 2024.10

常民大学研究紀要 13 常民大学合同研究会運営委員会 2024.8

昭和12年研究 (4) 昭和12年学会 2024.9

城だより (671) 日本古城友の会 2024.11

大道芸通信 (396) 日本大道芸・大道芸の会 2024.11

大道芸通信 (395) 日本大道芸・大道芸の会 2024.10

地名と風土 (17) 日本地名研究所 2024.7

東京産業考古学会ニューズレター (166) 東京産業遺産学会事務局 2024.10

道鏡を守る会 (49) 道鏡を守る会 2024.4

まつり通信 64(6)通号634 まつり同好会 2024.11

明治大学平和教育登戸研究所資料館だより (25) 明治大学平和教育登戸研究所資料館 2024.9

ルシファー (27) 水平社博物館 2024.10


寄贈図書

小矢部川上流域の人々と暮らし 加藤享子(著) 桂書房 2024.10 コラム

 富山県南西部を流れる小谷部川は、石川県境の大門山を源流とし、高岡市で富山湾に注いでいる。その最上流域にある刀利とうり立野脇たてのわき地域は蓮如上人が巡錫したと伝えられる中世からの古村である。現在は南砺波市になっているが、町部からは10数キロから30キロも隔絶しており、刀利は1967年に完成した刀利ダム建設によりその前後に離村、立野脇も2022年現在で6戸8人が暮らすのみとなっている。
 だがそうした土地だから、人びとは山野の自然物を利活用する知恵と技を伝承し、強い信仰心を持ち、支え合って自然と共栄共存した生活を送ってきた。砺波市在住の著者は20年来この土地に足を運び、また離村した人々から聞き取りをして、信仰、植物利用、民具、食生活、年中行事など、まだ多くの人が住み、長年にわたって培った自然知と技術を伝承した生活が営まれていた昭和30年代までの暮らしを掘り起こしてきた。そうした中で、明治期に東本願寺再建のために欅の巨木を献本したという今ではほとんど知られていない事実の発見もあった。第一章に「信仰に生きる人々と墓」を置いた理由である。つつましく生きる村人の心を合わせた信仰心の篤さに胸を打たれる。人々は自給自足のためにあらゆる植物を利用した。フジなどの蔓性植物を加工して作った綱が山の労働にとってどんなに理にかなったものであるか、昆虫食や蓼までを煮物にする食習慣がどんなに豊かなものであったかがよく分かる。便利さばかりが追求される近代社会で忘れ去られた、生活の知恵と地域の力を記録した大変な労作である。


第17回東京文化財研究所無形文化遺産部公開学術講「宮薗節の魅力を探る」報告書 国立文化財機構東京文化財研究所無形文化遺産部 2024.8

一〇〇年先まで伝えたい―関東大震災小田原の記憶 小田原史談会 2024.10

宝積寺一三〇〇年―その信仰のかたち  大山崎町歴史資料館 2024.10



編集後記

 旧臘3日に、『地方史文献年鑑 2023-郷土史研究雑誌目次総覧27』(白鳥舎発行・岩田書院発売)を発行しました。収録誌数は地方誌1561誌、全国誌123誌、合計1684誌になります。前々からお知らせしましたように、白鳥舎発行、岩田書院発売としてはこれをもって終刊とします。

 創刊は岩田書院が1999年3月に発行した1997年版で、2020年11月発行の2019年版から白鳥舎に移り、27冊を重ねてきました。創刊の動機は、「我が国における歴史研究の発展が、全国各地での地道で熱心な郷土研究に支えられ、その成果なしには語れないことは誰しもが認めるところです。そうしたことが、ことあるごとに語られながらも、地方史情報の流通構造は、今日まで必ずしも十全に整備されてきておりません。」(『岩田書院 新刊ニュース』no.135 1999.3)との問題意識からでした。

 採録データは、『地方史情報』掲載の「地方史研究雑誌目次速報」データを基に、道府県立図書館、歴史資料所蔵機関、個人協力者に補充調査をしていただきました。補充といっても、分量としては元データの倍以上になります。一出版社からの要請による手間のかかる調査に、公的機関が長きにわたり協力くださったことは奇跡としかいいようがありません。改めて心から感謝を申し上げます。

 近年このデータは、日外アソシエーツの雑誌・論文情報データベース「MagazinePlus」などで活用されています。しかし、地方史情報流通構造の整備という点では、今もって十全とは申せません。今後のことは、『地方史情報』を引き継いでくださった日外アソシエーツに継続の方向で検討していただいています。引き続き、ご注目、ご支援をお願いいたします。


地方史研究雑誌目次速報 171号 2025年(令和7年)1月1日 発行

編集:飯澤文夫

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