図書館活動をサポートするOB会 Library Support Forum
LSF事務局(日外アソシエーツ内)
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第14回図書館サポートフォーラム賞受賞者(2012/4/9授賞式)
水谷長志 表彰委員長講評
稲葉 洋子氏(元・神戸大学附属図書館勤務|帝塚山大学非常勤講師)
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1995年1月17日の阪神・淡路大震災を機に神戸大学図書館は被災地の図書館の責務としてこの震災に関わるあらゆる資料を網羅的に収集する「震災文庫」を立ち上げ、一般公開した。その発足から事業の中心的存在として陣頭指揮を貫徹し、網羅的収集・保管・保存からデジタルアーカイブの構築、そしてWebへの情報発信までをリードした功績は、2011年3月11日の東日本大震災以後のいわゆる震災アーカイブの先例となり、よきモデルを提示することにもなっている。このような「震災文庫」の今後の継続発展への期待をこめつつ、その意義を高く評価し表彰するものである。
- 受賞の言葉
金沢 幾子氏(元・一橋大学附属図書館勤務)
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1973年から2004年3月末日まで一貫して一橋大学の図書館員として勤務。経済学はもとより広く社会科学全般にわたる文献を知悉して、天野敬太郎の『河上肇博士文献志』を範としながら河上の先輩であり日本近代経済学のパイオニア的存在の福田徳三を対象とし、一橋での奉職の約30年のうちの20年余の歳月をかけて関係資料を博捜かつ綿密な考証を重ねて、対象人物の生涯に迫る、まさに「福田の伝記的書誌」を900ページに迫る大冊にまとめあげた。本書誌は福田研究に資するのみならず、社会科学文献書誌の理想形を示しえた点においても意義あることとして高く評価し表彰するものである。
- 受賞の言葉
奥出 麻里氏(千葉メディカルセンター(前川鉄千葉病院)図書室)
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病院図書室研究会(現日本病院ライブラリー協会)副会長、日本医学図書館協会評議員、同病院部会幹事などの役職をこなすとともに、保健・医療系図書館員「みんなでつくる」デスクトップ LITERISの編集長から、好著として名高く版を重ねる『図解PubMed の使い方 インターネットで医学文献を探す』(日本医学図書館協会、2001-2006-2010)の共著、さらにヘルスサイエンス情報専門員(上級)を取得するなど、ワンパーソン・ライブラリーの病院図書館を切り盛りする中で展開されてきた、その旺盛な組織、執筆、講演等の活動と姿勢は、後進への力強い励ましとなっていることを高く評価し表彰するものである。
- 受賞の言葉