千葉メディカルセンター図書室の奥出麻里と申します。
今回、この図書館サポートフォーラム賞という歴史ある名誉ある賞を受賞することができ、ほんとうにうれしく思います。ありがとうございました。
私の働いている病院の名称は、正式には「医療法人社団誠馨会(せいけいかい)千葉メディカルセンター」と申します。昨年10月に諸事情で親機関が変わり、病院の名称が変更になったのですが、それ以前は、「JFE健康保険組合川鉄千葉病院」でした。私が大学を卒業して就職した頃は、「川崎製鉄健康保険組合千葉病院」という名称でした。
このように病院自体の名前は変わってきましたが、私自身はずーっと同じ病院の図書室で働いています。
大学では、ここにもいらっしゃる今まど子先生の司書課程を修了し、先生のご紹介で就職しました。当時、病院に図書室がある、というところはほんとうに少なく、私が図書室を作るということで入りましたが、実際、何もありませんでした。英語の辞書さえありませんでした。数十誌の雑誌を購読していましたが、それも欠号だらけ、バラバラで散逸、単行書も蔵書印を押したらもうどこかへ行ってしまう、誰かが持っていってしまう状態でした。
そんなところで、いったいどのように仕事をしていったらいいのか、まったくわからない状態ではありましたが、今先生のお宅に伺い丸1日教えていただいたこと、あとは、今のように便利なインターネットはもちろんありませんでしたので、電話1本が頼りでした。近隣の数少ない病院図書室、大学図書館の方々にたいへんたいへんお世話になりました。当時、病院図書室研究会(現:日本病院ライブラリー協会)が発足していたのですが、その研究会の仲間にもたいへんお世話になりました。
仕事を始めて日も浅い日、相互貸借で文献の取り寄せを依頼されました。文献の所在も相互貸借の方法も何もわからず、ともかく、近隣の病院図書室に電話をかけ、すべて1から教わりました。調べるためのツールもありませんでした。いろいろ尋ねてくる利用者である医師に「わかりません」とはけっして言えず(言わず)、ただ「調べておきます」と言って毎日電話をかけていたことを思い出します。
今先生にはその後、大学院でもお世話になりました。
あれから長い年月、周りの図書館仲間の方々、そして院内のスタッフ、スタッフイコール利用者の方々のおかげで、ここまで仕事を続けることができました。ほんとうに感謝しています。そして今回、このような賞をいただき、なんで私が?とほんとうにビックリいたしました。
ここにいらっしゃる末吉哲郎さんが、たまたま当院の患者さんだったのです。図書室の利用者にもなってくださっていたのですが、今回、推薦してくださいました。
きょうは、事務局の岩本さん、森本さんが、資料を作成してくださり、ありがとうございました。この最初にある略歴は『情報管理』という雑誌に掲載された書評記事のものなので、私の方でも配付資料を用意させていただきました。よろしかったらご覧ください。
この本! おすすめします 真実に迫る!
『ビック・ファーマ─製薬会社の真実』『ねじれ─医療の光と影を越えて』『医学探偵ジョン・スノウ─コレラとブロード・ストリートの井戸の謎』 『情報管理』2011;54(8):510-513
https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/54/8/54_8_510/_pdf
(★リンクしていただけると嬉しいです。奥出)
それから、病院の図書室については、なかなか知られていないと思いますので、手作りの「図書室利用案内」をお持ちしました。また、こちらは図書室概要、そして図書室の写真です。
こちらは私も関わって、日本医学図書館協会から出版させていただいている本、『図解PubMed の使い方』が3月末にちょうど第5版が出版されましたので、宣伝用のチラシです。
PubMed(パブメド)というのは、医学文献のデータベースです。見本を1冊お持ちしました。医歯薬・看護学など、ライフサイエンス系に関わる方々にぜひ、宣伝していただけたらと思います。
それから、私の図書室も所属している日本医学図書館協会は80周年を迎えましたので、その記念誌『日本医学図書館協会80年記念誌』をお持ちしました。ご興味のある方はご覧いただけたらと思います。この中にも会員図書館の紹介として、短い文章を書かせていただきました。
本日は、ほんとうにありがとうございました。これを機会にまた気持ちを新たに、これからも図書館の発展のため、力を尽くしていきたいと思っております。今後とも、どうぞご指導よろしくお願いいたします。