第1回 図書館サポートフォーラム賞受賞
鬼頭 當子 氏(元国際基督教大学図書館長・MK図書館研究所主宰) |
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【授賞理由】
ケニアのデイスター大学アガペー図書館設立のための1億円の募金活動に積極的に協力。設計者であるご主人の鬼頭梓氏や家族と共に、図書館員の立場から図書館づくりに貢献。1997年5月に竣工、大学に寄贈した。
同図書館はケニア最良の図書館と評価を得つつあり、日本の民間による(1,397名の募金)国際的文化貢献活動に図書館建設を位置づけたものとして表彰に値する。
鬼頭氏は国際基督教大学図書館長や図書館関係団体の役職を通じてライブラリアンとして発言してきているが、図書館の国際協力を形として実践した。
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【受賞のことば】
アフリカのケニアにあるデイスター大学は私立の小さな大学です。ケニアの人だけでなく、アフリカ全土から学生が集まってきます。ナイロビのキャンパスだけでは抱えきれなくなり、ヨーロッパとアメリカの方々の寄付で、デイスター大学はナイロビから36km離れたサバンナに建物を建てました。しかし、サバンナのその建物には図書館がありませんでした。勉学をするには図書館が必要なので、日本から図書館を寄贈しようということになりました。
ところが、私大は国からOEDの援助を受けられないことがわかりまして、募金活動をいたしました。1億円を目標にしましたが、バブル崩壊で企業からの寄付は難しく、ほとんどが個人の方々の寄付でした。私は募金活動の事務局を担当すると同時に、図書館について発言したり、むこうのライブラリアンに提案したりしました。
国立の大学には、OEDの寄付で建物が建っています。それに比べてデイスター大学の図書館は質素ですが、使える図書館になっています。冷暖房を付けず自然の風を取り入れています。材料はケニアで調達、工事をしたのもケニアにいる方でした。今、見学者が絶えません。これがほとんど日本の方々の寄付によって、個人の良心によって造られたものだということを嬉しく思っています。次の目標はこの図書館に、日本について英語で書かれた本を寄付することです。
図書館サポートフォーラムから賞をいただいたことを、嬉しく思います。これからも図書館サポートフォーラムが発展していくことを願って、感謝のことばとさせていただきます。
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