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第214回 日本人名編(2025年11月)

2025.11.17 update
キーワード  書誌表示   編著者名   『書名 巻次』/「誌名 巻.号.通号」 発行所     発行年月 掲載頁  
青木茂 著作* 神奈川県立近代美術館 『木茂先生の挿絵考 : 併陳 : 近代の洋画』 神奈川県立近代美術館 2025.4 p58-61
芥川也寸志 参考文献 藤原征生 『芥川也寸志とその時代 : 戦後日本映画産業と音楽家たち』 国書刊行会 2025.3 p194-197
池田瑛子 年譜 池田瑛子 『新編池田瑛子詩集』 土曜美術社出版販売 2025.4 p168-179
石原慎太郎 参考文献 大島信三 『石原慎太郎と石原裕次郎 : 嵐を呼んだ兄弟の昭和青春史』 芙蓉書房出版 2025.3 p331-334
石森延男 参考文献 磯田一雄 『満洲を故郷とする子どもたち : 石森延男の戦中・戦後満洲児童文学考』 てらいんく 2025.3 p488-495
泉鏡花 略年譜 秋山稔 『泉鏡花俳句集 改訂』 紅書房 2025.5 p231-233
伊能忠敬 参考資料 国松俊英 『伊能忠敬 : 足で日本地図をつくった男』 文研出版 2025.5 p142-143
上村松園 参考文献 <小川知子> 『上村松園 : 生誕150年記念』 日本経済新聞社 2025.3 p218-221
大江満雄 年譜 木村哲也 『大江満雄セレクション』 書肆侃侃房 2025.3 p254-257
大岡信 略年譜 神奈川近代文学館 『大岡信 : 言葉を生きる、言葉を生かす』 港の人 2025.3 p164-169
小津安二郎 参考文献 正清健介 『小津映画の音 : 物音・言葉・音楽』 名古屋大出版会 2025.6 p9-19b
勝本清一郎 著作目録補遺 <鈴木一正> 「時空 57」 時空の会 2025.5 p39-44
川喜多長政 参考文献 佐伯知紀 『川喜多長政 : 映画を産業に育てた日本人』 日経BP日本経済新聞出版 2025.7 p291-295
北原泰作 著作目録 朝治武* 『「賤民の後裔」を生きる : 北原泰作と部落問題』 解放出版社 2025.6 p489-503
木下昌輝 ヒストリー 木下昌輝 『プロの小説家が教える歴史作家の(秘)ネタ帳』 双葉社 2025.4 4pb
陸井三郎 参考文献 藤本博* 『ベトナム反戦運動のフィクサー陸井三郎 : ベトナム戦争犯罪調査と国際派知識人の軌跡』 彩流社 2025.3 p317-327
車谷長吉 著作目録 車谷長吉 『車谷長吉全集 4』 新書館 2025.5 p859-876
後三条天皇 参考文献 詫間直樹 『後三条天皇』 吉川弘文館 2025.3 p285-301
小島秀夫 参考文献 ハーツハイム・ブライアン・ヒカリ 『ゲームデザイナー小島秀夫論 : 世界のゲーム市場を熱狂させた革新性』 DU BOOKS 2025.5 p362-346
小杉放庵 参考文献一覧 川村伸秀 『詳伝小杉放菴 : 近代日本を生きた画家とその交流』 筑摩書房 2025.8 p381-389
昭憲皇太后 参考文献一覧 ベーテM 『皇后がまとう明治の美 : 大礼服修復の歩み』 中世日本研究所 2025.8 p122-125
洲崎義郎 年譜 阿部恒久 『洲崎義郎の生涯と思想 : 柏崎地方の政治と文化』 日本経済評論社 2025.3 p509-518
千利休 参考文献 熊倉功夫* 『千利休』 清水書院 2025.6 p252-256
武田勝頼 参考文献 山梨県立博物館 『武田勝頼 : 日本に隠れなき弓取 : 山梨県立博物館開館20周年記念特別展』 山梨県立博物館 2025.3 p142-143
田中昭光 略年譜 たなかあきみつ 『たなかあきみつ全詩集』 未知谷 2025.3 p346-347
谷崎潤一郎 参考文献一覧 猪口洋志 『谷崎潤一郎作品研究 : 語りと表現の展開に関する考察』 風詠社 2025.7 p227-237
千代尼 参考文献 酒師みどり 『加賀の千代 : 自然の譜』 北國新聞社 2025.6 p379-380
蔦屋重三郎 参考文献 東京国立博物館* 『蔦屋重三郎 : コンテンツビジネスの風雲児 : 特別展』 NHK* 2025.4 p372-373
永井荷風 参考文献 湯川説子 『荷風と風景 : 失われ廃れゆくものを愛する』 文学通信 2025.5 p196-198
永井陽子 略年譜 <宇田川寛之> 『永井陽子歌集♭ : 『てまり唄』その他』 短歌研究社 2025.3 p220-224
中勘助 参考文献 高瀬正仁 『評伝中勘助 : 懐郷の詩人 下』 教育評論社 2025.5 p455-462
新島襄 文献目録 <同志社社史資料センター> 「同志社談叢 45」 同志社大 2025.3 p53-54
西田幾多郎 参考文献 菅原潤 『西田哲学をめぐる宗教者たちの対話 : 戦後の京都学派の行方』 昭和堂 2025.8 p179-181
長谷川健一 論考 長谷川健一 『越後煙火史 : 150年の記録』 文芸社 2025.8 p388-391
原田郁 文献・資料 原田郁 『原田郁・衣真一郎リポジトリ : 内と外で出合う』 マイブックサービス 2025.3 p78-79
原智恵子 引用文献参考文献 寺崎太二郎 『原智恵子を旅する』 冬花社 2025.6 p6-17b
藤本壮介 参考文献* 椿玲子* 『藤本壮介の建築:原初・未来・森』 美術出版社書籍編集部 2025.8 p283-291
藤原定家 参考文献 沓掛良彦 『凍れる美学 : 定家と和歌についての覚え書き』 東京外国語大出版会 2025.3 p301-306
平信範 参考文献 元木泰雄 『『兵範記』を読む : 保元の乱の全記録』 KADOKAWA 2025.3 p391-397
本間棗軒 文献とその解説 松木明知 『本間玄調の新研究 : 華岡流医術の後継者』 克誠堂出版 2025.3 p6-35
松平定信 参考文献 白河市歴史民俗資料館 『松平定信を知るためのガイドブック』 白河市歴史民俗資料館 2025.3 p78-79
三島由紀夫 佐藤秀明* 『三島由紀夫書誌』 日外アソシエーツ 2025.5 22,
1100p B5
見田宗介 参考文献 徳宮俊貴 『見田宗介における社会構想の社会学 : 人間の可能性の理論』 晃洋書房 2025.7 p198-211
柳宗悦 参考文献一覧 若松英輔 『柳宗悦 : 美を生きた宗教哲学者』 NHK出版 2025.8 p336-337
矢羽勝幸 著作目録 矢羽勝幸 『新考俳諧論集』 矢羽勝幸 2025.3 p165-171
吉田茂 参考文献 宮本昌孝 『松籟邸の隣人 3』 PHP研究所 2025.7 p324-326
吉田伸夫 参考文献 吉田伸夫 『この世界を科学で眺めたら : 真理に近づくための必須エッセイ25』 技術評論社 2025.3 p137-139
吉村順三 参考文献 松家仁之 『天使も踏むを畏れるところ 下』 新潮社 2025.3 p540-545
竜造寺隆信 参考文献 中村知裕 『龍造寺隆信 : 軍事に通じ甚だ機敏』 ミネルヴァ書房 2025.4 p187-191
若山牧水 年譜 伊藤一彦 『若山牧水全歌集』 角川文化振興財団 2025.7 p621-634

凡 例

  : 他件名・書誌表示・編者略
 〈 〉 : 書誌部分編者
 p1-3b : 後付部分に書誌があって、頁付がある場合
 3pb : 後付部分に書誌があって、頁付がない場合
  : 図書単行書誌
 ks : 菊判
 46s : 四六判
 p7」 : 第7頁1頁のみのもの
 89p : 全頁
 prr : 各章末


編者:有木太一ふとし紹介

 1968年11月、東京都杉並区の産婦人科で生まれ、世田谷区で乳幼児期を過ごし、小学校入学時に群馬県に移る。市立の小・中学校と県立の高校を卒業し、少し長い浪人期間を経て、早稲田大学第二文学部(現文化構想学部・文学部)に入学。“大学5年生”の時、図書館司書資格関係の講座を受講し、深井人詩・中西裕両先生に師事。この縁で、2018年2月「最近の書誌図書関係文献」を引き継ぐことになった。また、『書誌年鑑』2016・2017年版で編集作業を見習い、2018年版から編者に就任した。現在は東京都特別区西部在住。

 これまで連載を続けられた中西裕先生は、連載開始から満10周年となる2018年1月をもってご勇退されました。2008年2月からの10年間、本当にお疲れさまでした。この2月からは、有木太一が担当します。未熟者ですが微力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。体裁や掲載ルールなどは、基本的にこれまでと同じです。

2018年2月 有木太一

2008年「最近の書誌図書関係文献」再開にあたって (中西ゆたか

 『日本古書通信』誌で長期にわたって連載され、2007年7月をもって終了した「最近の書誌図書関係文献」が日外アソシエーツ社のご厚意でここに復活することとなった。

 歴史をたどってみると、書誌学者天野敬太郎が昭和15年(1940年)に連載を始め、戦争が激しくなったために昭和19年(1944年)に中断、10年のブランクを経て戦後昭和29年(1954年)に再開されている。天野は昭和42年(1967年)に手を引き、深井人詩氏にバトンタッチされた。その後渡辺美好が共編者となった時期を経て、最後に中西が引き継ぐこととなった。中断期間はあるものの、想像を絶するほど長い時代にわたって、この連載は書誌の世界を眺めてきたことになる。

 再開される本連載では『日本古書通信』誌での形式を基本的にすべて踏襲することとした。したがって、ここで紹介していくのは新しく編まれた書誌・目録である。1冊全体が書誌であるものはもちろん、研究書に収められた参考文献なども対象とする。あるいは著作家の伝記に付けられた年譜も著作物が記されていれば採録することとする。もうひとつの柱である「図書関係文献」は年に1回程度とりあげることとなろう。唯一異なるのは書名等の長さに制限を加える必要がなくなったことぐらいである。

 Webの世界に親しんでいない方にご覧いただけないのは残念である。携帯電話を持たず、電子辞書も敬遠している、本質的に活字人間である編者としては、できることなら印刷媒体での再開を企図していたのが正直なところだが、時代は想像以上に進んでいる。昨秋、新語事典が1種を残して刊行休止と伝えられたのは象徴的な事態であった。Web上での新語検索が主流となったことによるという。暮になると店頭に山のように詰まれていた新語辞典を見ることがもうなくなるのかと思うと、まことに寂しい。

 ともあれ、こうして再開されることは編者にとってもまことにありがたいことである。1年間の「書誌の書誌」を集積した『書誌年鑑』を発行する出版社のホームページ上で連載できることはあらゆる意味で願ってもないことである。ぜひご活用いただき、あわせて漏れているもののご指摘などを伺えるとすれば、Webでの公開の意義も高まることであろう。

2008年2月15日 中西 裕(昭和女子大学教授)

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