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第213回 外来件名編(2025年10月)

2025.10.16 update
キーワード  書誌表示   編著者名   『書名 巻次』/「誌名 巻.号.通号」 発行所     発行年月 掲載頁  
アーケードゲーム 参考文献 ブノワB 『クレーンゲーム研究 : 系譜学・考現学・メディア論』 福村出版 2025.7 p332-342
アートマネジメント 引用参考文献 高島知佐子 『アートマネジメントの基礎』 美学出版 2025.3 p167-169
アンチエイジング 参考文献 樋口満 『健康寿命と身体の科学 : 老化を防ぐ、50歳からの「運動・食事・習慣」』 講談社 2025.3 p250-245
インクルーシブ教育 参考文献 大内紀彦 『フルインクルーシブ教育見聞録 : イタリアの現場を訪ねて』 現代書館 2025.2 p236-238
インターネット 参考文献一覧 吉村治正* 『大学生のためのウェブ調査入門 : 社会科学からみた設計と実装』 慶應義塾大出版会 2025.3 p167-170
オープンダイアローグ 参考文献 横道誠 『もしもこの世に対話がなかったら。 : オープンダイアローグ的対話実践を求めて』 KADOKAWA 2025.2 p198-199
オペラ 参考文献 萩原里香 『コラーゴ : オペラ黎明期の舞台上演責任者』 法政大出版局 2025.2 p52-65b
カウンセリング 文献 杉山崇 『心理カウンセリング熟練へのロードマップ : 脳科学と2つの統合モデルで越える7つの壁』 誠信書房 2025.3 p155-162
キャベツ 参考文献 清水克志 『近代日本における外来野菜の普及 : キャベツとハクサイの大衆化』 古今書院 2025.2 p276-281
グループダイナミックス 註・参考文献 釘原直樹 『集団はなぜ残酷にまた慈悲深くなるのか : 理不尽な服従と自発的人助けの心理学』 中央公論新社 2025.4 p266-254
コーヒー 参考文献 飯島真里子 『コナコーヒーのグローバル・ヒストリー : 太平洋空間の重層的移動史』 京都大学術出版会 2025.2 p307-321
コーポレートガバナンス 参考文献 太田洋 『コーポレートガバナンス入門』 岩波書店 2025.5 p261-262
コミュニティオーガニゼーション 引用参考文献 加藤昭宏 『社会的孤立へのコミュニティソーシャルワーク実践 : 地域福祉推進の羅針盤』 ミネルヴァ書房 2025.2 p171-180
コモンロー 参考文献 ベイカーJ* 『コモン・ロー入門』 東京大出版会 2025.5 p364-367
サーカス 参考文献一覧 石井達朗 『高所綱渡り師たち : 残酷のユートピアを生きる』 青弓社 2025.4 p241-243
サービス 参考文献リスト 青才高志 『サービス理論の転換 : 本来のサービスといわゆるサービス』 桜井書店 2025.4 p151-154
サッカー 参考文献 ティペットJ 『エックスジーニアス : 確率と統計で観るサッカー』 イースト・プレス 2025.7 p344-345
サブカルチャー 参考文献 高馬京子 『日本とフランスのカワイイ文化論 : なぜ私たちは「かわいく」なければならなかったのか』 明石書店 2025.2 p324-340
サプライチェーンマネジメント 参考文献 道田悦代 『サステナブル認証のルール形成 : グローバル・サプライチェーンをめぐる協力と競争』 日本評論社 2025.3 p245-258
スクールカウンセリング 参考文献 内田利広* 『スクールカウンセラーの第一歩 : 学校現場への入り方から面接実施までの手引き 改訂新装』 創元社 2025.3 p240-241
スポーツ 参考文献 宮田由紀夫 『アメリカの大学スポーツとNCAA : 大学間の競争・協調・共謀』 玉川大出版部 2025.3 p290-321
スポーツ心理学 参考文献 ヨルデットG 『なぜ超一流選手がPKを外すのか : サッカーに学ぶ究極のプレッシャー心理学』 文藝春秋 2025.4 p327-345
生成AI 参考文献 バロンNS 『書くことのメディア史 : AIは人間の言語能力に何をもたらすのか』 亜紀書房 2025.4 p20-49b
性的マイノリティ 参考文献一覧 松浦優 『アセクシュアルアロマンティック入門 : 性的惹かれや恋愛感情を持たない人たち』 集英社 2025.2 p261-281
ダム 引用参考文献 戸田香 『撤退戦の民主主義 : ダム事業の終了プロセスにみる地方政府の政策選択』 法律文化社 2025.3 p207-214
地理情報システム 参考文献出典 今尾恵介 『地理院地図の深掘り : 遊べる、学べる、役立てる』 PHPエディターズ・グループ 2025.6 p188-189
テーブルマナー 参考文献一覧 治部千波 『<食べ方>の文化史 : 宮廷の作法が社会のマナーとなるまで』 教育評論社 2025.7 p8-17b
デオキシリボ核酸 参考資料 山本たけし 『真・二重らせん物語 : DNAを追い求めた科学者たち、真実のストーリー』 花伝社 2025.6 p226-227
デザイン 参考文献 中村将大 『はじまりのデザイン学』 ビー・エヌ・エヌ 2025.2 p238-239
デスクトップミュージック 引用参考文献 松村誠一郎 『音楽制作 : プログラミング・数理・アート』 コロナ社 2025.4 p259-265
トラウマ 参考文献 後藤遼太* 『ルポ戦争トラウマ : 日本兵たちの心の傷にいま向き合う』 朝日新聞出版 2025.6 p309-312
ノンパラメトリック法 参考文献 前園宜彦 『ノンパラメトリック法 : カーネル型推定による統計的推測』 共立出版 2025.2 p111-114
バイリンガル教育 参考文献 カミンズJ 『カミンズ教授が語るバイリンガル・マルチリンガルの子どもと教育の未来』 明石書店 2025.4 p161-172
バスケットボール 参考文献 ブラウンH 『バスケットボール勝利へのディフェンス』 大修館書店 2025.6 p258-261
バス事業 参考文献 椎橋俊之 『ドキュメント北海道路線バス : 地域交通最後の砦』 筑摩書房 2025.3 p315-317
バレエ 参考文献* 井口淳子 『上海、対岸のヨーロッパ : 租界と日本をつなぐ芸術家群像』 岩波書店 2025.3 p1-6b
ビール 参考文献 東風谷太一 『ビールに憑かれた人びと : ラガービールと近代ドイツ社会』 青土社 2025.5 p11-28b
フードテック 参考文献 田中宏隆* 『フードテックで変わる食の未来』 PHP研究所 2025.3 p277-276
プロバイオティクス 参考文献 野本康二 『トコトンやさしいプロバイオティクスの本』 日刊工業新聞社 2025.2 p156-151
プロレタリア文学 参考文献 荒木優太 『プロレタリア文学セレクション』 平凡社 2025.3 p405-406
ボランティア活動 引用参考文献 堤拓也 『新たなワークキャンプ実践の可能性』 佛教大 2025.3 p191-207
ホロコースト 参考文献 フリードランドJ 『アウシュヴィッツ脱出 : 命を賭けて世界に真実を伝えた男』 NHK出版 2025.4 p402-397
マーケティング 参考文献 天野友道 『イノベーション : 普及する条件』 岩波書店 2025.7 p15-21b
マスメディア 参考文献一覧 山下玲子* 『「日本人」であることとメディア : 日本人らしさと世論の社会心理学』 勁草書房 2025.6 p325-339
ミュージカル 引用参考文献 安倍寧 『ミュージカル『キャッツ』-そのヒットの陰に潜む秘密 : ロイド=ウェバーと劇団四季』 日之出出版 2025.4 p294-296
メリトクラシー 参考文献一覧 竹端寛 『能力主義をケアでほぐす』 晶文社 2025.2 p227-229
モザイク 読書案内 益田朋幸 『光の美術 : モザイク』 岩波書店 2025.7 p199-200
レファレンスサービス 参考文献 原田智子 『現代図書館情報学シリーズ 7 情報サービス演習 4訂』 樹村房 2025.3 p214-215
ロック音楽 参考文献 土佐有明 『イカ天とバンドブーム論 : 人間椅子から『けいおん!』『ぼっち・ざ・ろっく!』まで』 DU BOOKS 2025.3 p294-297
ロボット 参考文献 安藤健 『融けるロボット : テクノロジーを活かして心地よいくらしを共につくる13の視点』 ミラツク 2025.3 3pb

編者:有木太一ふとし紹介

 1968年11月、東京都杉並区の産婦人科で生まれ、世田谷区で乳幼児期を過ごし、小学校入学時に群馬県に移る。市立の小・中学校と県立の高校を卒業し、少し長い浪人期間を経て、早稲田大学第二文学部(現文化構想学部・文学部)に入学。“大学5年生”の時、図書館司書資格関係の講座を受講し、深井人詩・中西裕両先生に師事。この縁で、2018年2月「最近の書誌図書関係文献」を引き継ぐことになった。また、『書誌年鑑』2016・2017年版で編集作業を見習い、2018年版から編者に就任した。現在は東京都特別区西部在住。

 これまで連載を続けられた中西裕先生は、連載開始から満10周年となる2018年1月をもってご勇退されました。2008年2月からの10年間、本当にお疲れさまでした。この2月からは、有木太一が担当します。未熟者ですが微力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。体裁や掲載ルールなどは、基本的にこれまでと同じです。

2018年2月 有木太一

2008年「最近の書誌図書関係文献」再開にあたって (中西ゆたか

 『日本古書通信』誌で長期にわたって連載され、2007年7月をもって終了した「最近の書誌図書関係文献」が日外アソシエーツ社のご厚意でここに復活することとなった。

 歴史をたどってみると、書誌学者天野敬太郎が昭和15年(1940年)に連載を始め、戦争が激しくなったために昭和19年(1944年)に中断、10年のブランクを経て戦後昭和29年(1954年)に再開されている。天野は昭和42年(1967年)に手を引き、深井人詩氏にバトンタッチされた。その後渡辺美好が共編者となった時期を経て、最後に中西が引き継ぐこととなった。中断期間はあるものの、想像を絶するほど長い時代にわたって、この連載は書誌の世界を眺めてきたことになる。

 再開される本連載では『日本古書通信』誌での形式を基本的にすべて踏襲することとした。したがって、ここで紹介していくのは新しく編まれた書誌・目録である。1冊全体が書誌であるものはもちろん、研究書に収められた参考文献なども対象とする。あるいは著作家の伝記に付けられた年譜も著作物が記されていれば採録することとする。もうひとつの柱である「図書関係文献」は年に1回程度とりあげることとなろう。唯一異なるのは書名等の長さに制限を加える必要がなくなったことぐらいである。

 Webの世界に親しんでいない方にご覧いただけないのは残念である。携帯電話を持たず、電子辞書も敬遠している、本質的に活字人間である編者としては、できることなら印刷媒体での再開を企図していたのが正直なところだが、時代は想像以上に進んでいる。昨秋、新語事典が1種を残して刊行休止と伝えられたのは象徴的な事態であった。Web上での新語検索が主流となったことによるという。暮になると店頭に山のように詰まれていた新語辞典を見ることがもうなくなるのかと思うと、まことに寂しい。

 ともあれ、こうして再開されることは編者にとってもまことにありがたいことである。1年間の「書誌の書誌」を集積した『書誌年鑑』を発行する出版社のホームページ上で連載できることはあらゆる意味で願ってもないことである。ぜひご活用いただき、あわせて漏れているもののご指摘などを伺えるとすれば、Webでの公開の意義も高まることであろう。

2008年2月15日 中西 裕(昭和女子大学教授)

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