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第209回 件名編(2025年6月)

2025.6.13 update
キーワード 書誌表示 編著者名  『書名 巻次』/「誌名 巻.号.通号」 発行所 発行年月 掲載頁
遺跡・遺物 参考文献 千葉県教委 『千葉県内重要古墳詳細分布調査報告書』 千葉県教委 2025.3 14pb
イネ 参考文献 新谷尚紀 『政治の米・経済の米・文化の米 : 稲と米で読む日本史』 山川出版社 2025.3 p478-487
宇宙法 参考文献一覧 竹内悠 『商業宇宙活動と国際法』 信山社 2025.3 p137-146
演劇 参考文献 渡邊守章 『舞台芸術入門 : ギリシア悲劇、伝統芸能から現代劇まで』 KADOKAWA 2025.3 p1-11b
音楽教育 参考文献 山本耕平 『音楽で「良い子」は育てられるのか : 「情操」から読み解く音楽教育史』 春秋社 2025.3 p219-216,
9-21b
歌曲 参考文献 長沼修* 『「野ばら」154曲の謎 : 伝説のテレビ番組「童は見たり」取材記録』 音楽之友社 2025.3 p244-245
学校 参考文献 木村元 『学校の戦後史 新版』 岩波書店 2025.3 p1-10b
企業責任 文献 木下岳人 『子会社事業の被害者に対する親会社の不法行為責任』 商事法務 2025.3 p9-10f
技術革新 参考文献 渡邉裕也 『企業内リードユーザー : 小売店舗販売員がもたらすイノベーションの解明』 碩学舎 2025.3 p173-184
行政争訟 参考文献一覧 赤間聡 『科学訴訟と司法審査 : 裁判所は科学問題にどのように向き合うべきか』 成文堂 2025.3 p323-334
行政組織 参照文献一覧 船渡康平 『行政法における組織規範の法的性質』 有斐閣 2025.3 p446-455
クマ 参照文献 増田隆一 『ヒトとヒグマ : 狩猟からクマ送り儀礼まで』 岩波書店 2025.3 p1-8b
刑法 教科書* 大谷實 『刑法講義総論 新版6版』 成文堂 2025.3 p4-6f
刑務所 参考文献 林政佑 『帝国日本の監獄行政 : 植民地台湾と朝鮮を中心に』 京都大学術出版会 2025.3 p273-290
健康法 参考文献 坪井貴司* 『よく聞く健康知識、どうなってるの?』 東京大出版会 2025.3 p9-21b
検察 参考文献 緒方重威 『総括 : 戦後公安事件秘録』 小学館 2025.3 p268-271
建築 参考文献 ブラウグE 『世界のイスラム建築美術大図鑑 : 至宝の遺産』 河出書房新社 2025.3 p325-327
香辛料 参考文献 パラダン・ミゴットB 『世界のスパイス百科 : ヴィジュアル版 : 大陸別の地理、歴史からレシピまで』 原書房 2025.3 p232-234
国際文化交流 参考文献 佐藤勇治 『平和への道 : 国際交流の絆』 一粒書房 2025.3 p173-175
雇用 参考文献 吉田航 『新卒採用と不平等の社会学 : 組織の計量分析が映すそのメカニズム』 ミネルヴァ書房 2025.3 p199-227
山岳遭難 参考文献 伊藤薫 『八甲田山新たな真実 : 発見された「佐藤書簡」と「倉石手記」』 山と溪谷社 2025.3 p401-403
自衛権 参考文献 西嶋美智子 『自衛権の系譜 : 戦間期の多様化と軌跡 増訂』 信山社 2025.3 p233-255
自叙伝 参考資料 奥井健二 『ゼロから始める自分史レシピ : 新しい気づきへの旅』 かもがわ出版 2025.3 p201-202
湿原 参考文献 露崎史朗 『湿原が世界を救う : 水と炭素の巨大貯蔵庫』 築地書館 2025.3 p198-190
自閉症 参考文献 高木美歩 『開かれる自閉 : 医者・心理学者・当事者のポリフォニー』 晃洋書房 2025.3 p217-224
修道院 参考文献 サブルスキーD 『中世ヨーロッパの修道士とその生活』 原書房 2025.3 p184-182
出生前診断 参考文献 毎日新聞取材班 『出生前検査を考えたら読む本』 新潮社 2025.3 2pb
消費者行動 引用参考文献 永野光朗* 『新・消費者理解のための心理学 2版』 福村出版 2025.3 p272-295
食生活 参考文献 シャブウォフスキW 『厨房から見たロシア : 包丁と鍋とおたまで帝国を築く方法』 白水社 2025.3 p1-7b
植民地法 参考史料文献 吉田信 『オランダ植民地統治と法的住民区分の変遷 : 国籍法と統治法による植民地住民の包摂と排除』 晃洋書房 2025.3 p277-299
参考文献 橋本紀子* 『ハタチまでに知っておきたい性のこと 3版』 大月書店 2025.3 p188-189
性差 参考文献 ヴァールFd 『サルとジェンダー : 動物から考える人間の<性差>』 紀伊國屋書店 2025.3 p470-447
生殖 参考文献 ベイカーD 『SEX20億年史 : 生殖と快楽の追求、そして未来へ』 集英社 2025.3 p330-322
葬制 参考文献 鈴木貫太郎 『ルポ日本の土葬 : 99.97%の遺体が火葬されるこの国の0.03%の世界 増補』 宗教問題 2025.3 p254-255
大学 文献一覧 岩田貴帆 『学生の自律性を育てる授業 : 自己評価を活かした教授法の開発』 関西学院大出版会 2025.3 p147-154
東洋文庫 参考文献 牧野元紀 『東洋文庫の100年 : 開かれた世界屈指の学問の殿堂』 平凡社 2025.3 p409-413
認知言語学 参考文献 タルミーL 『認知意味論を目指して 4』 開拓社 2025.3 p297-305
参考文献 毛内拡 『脳科学が解き明かしたなぜか自信がある人がやっていること』 秀和システム 2025.3 p184-189
発達障害 参考文献 宮地泰士 『発達が気になる幼児が療育センターを受診するとき : 子どもの育ちと発達のみかた・かかわりかた』 金子書房 2025.3 p188-190
犯罪心理学 参考文献 大上渉 『犯罪を生む心、社会を守る心 心理学ビジュアル百科 司法・犯罪心理学編』 創元社 2025.3 p214-222
百貨店 参考文献 岡野純司 『百貨店における取引慣行の実態分析 : 戦前期の返品制と委託型出店契約』 文眞堂 2025.3 p175-180
不正競争防止法 文献 小野昌延* 『最新不正競争防止法概説 上』 青林書院 2025.3 p9-12f
物権法 参考文献一覧 松尾弘 『物権変動における第三者保護の法理 : 権利変動論の展開』 慶應義塾大出版会 2025.3 p352-362
分析化学 参考情報 津村ゆかり 『よくわかる最新分析化学の基本と仕組み : 現場で必要とされる分析法のノウハウ : 分析の基礎 3版』 秀和システム 2025.3 p262-265
方言 参考文献 川崎めぐみ 『方言オノマトペの形態と意味』 ひつじ書房 2025.3 p353-365
法哲学 参考文献 ロイドルトS 『法現象学入門』 法政大出版局 2025.3 p17-42b
法律学 文献リスト 得津晶* 『法と経済学』 有斐閣 2025.3 p228-232
有毒植物 引用参考文献 土橋豊 『必ず知っておきたい犬と猫に危険な有毒植物図鑑』 緑書房 2025.3 p340-341
離乳食 参考資料 相川晴 『赤ちゃんのための補完食入門 改訂』 彩図社 2025.3 p263-269
量子電磁力学 参考文献 早川雅司 『量子電磁力学への招待 : 場の解析力学と場の量子論』 サイエンス社 2025.3 p203-204

編者:有木太一ふとし紹介

 1968年11月、東京都杉並区の産婦人科で生まれ、世田谷区で乳幼児期を過ごし、小学校入学時に群馬県に移る。市立の小・中学校と県立の高校を卒業し、少し長い浪人期間を経て、早稲田大学第二文学部(現文化構想学部・文学部)に入学。“大学5年生”の時、図書館司書資格関係の講座を受講し、深井人詩・中西裕両先生に師事。この縁で、2018年2月「最近の書誌図書関係文献」を引き継ぐことになった。また、『書誌年鑑』2016・2017年版で編集作業を見習い、2018年版から編者に就任した。現在は東京都特別区西部在住。

 これまで連載を続けられた中西裕先生は、連載開始から満10周年となる2018年1月をもってご勇退されました。2008年2月からの10年間、本当にお疲れさまでした。この2月からは、有木太一が担当します。未熟者ですが微力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。体裁や掲載ルールなどは、基本的にこれまでと同じです。

2018年2月 有木太一

2008年「最近の書誌図書関係文献」再開にあたって (中西ゆたか

 『日本古書通信』誌で長期にわたって連載され、2007年7月をもって終了した「最近の書誌図書関係文献」が日外アソシエーツ社のご厚意でここに復活することとなった。

 歴史をたどってみると、書誌学者天野敬太郎が昭和15年(1940年)に連載を始め、戦争が激しくなったために昭和19年(1944年)に中断、10年のブランクを経て戦後昭和29年(1954年)に再開されている。天野は昭和42年(1967年)に手を引き、深井人詩氏にバトンタッチされた。その後渡辺美好が共編者となった時期を経て、最後に中西が引き継ぐこととなった。中断期間はあるものの、想像を絶するほど長い時代にわたって、この連載は書誌の世界を眺めてきたことになる。

 再開される本連載では『日本古書通信』誌での形式を基本的にすべて踏襲することとした。したがって、ここで紹介していくのは新しく編まれた書誌・目録である。1冊全体が書誌であるものはもちろん、研究書に収められた参考文献なども対象とする。あるいは著作家の伝記に付けられた年譜も著作物が記されていれば採録することとする。もうひとつの柱である「図書関係文献」は年に1回程度とりあげることとなろう。唯一異なるのは書名等の長さに制限を加える必要がなくなったことぐらいである。

 Webの世界に親しんでいない方にご覧いただけないのは残念である。携帯電話を持たず、電子辞書も敬遠している、本質的に活字人間である編者としては、できることなら印刷媒体での再開を企図していたのが正直なところだが、時代は想像以上に進んでいる。昨秋、新語事典が1種を残して刊行休止と伝えられたのは象徴的な事態であった。Web上での新語検索が主流となったことによるという。暮になると店頭に山のように詰まれていた新語辞典を見ることがもうなくなるのかと思うと、まことに寂しい。

 ともあれ、こうして再開されることは編者にとってもまことにありがたいことである。1年間の「書誌の書誌」を集積した『書誌年鑑』を発行する出版社のホームページ上で連載できることはあらゆる意味で願ってもないことである。ぜひご活用いただき、あわせて漏れているもののご指摘などを伺えるとすれば、Webでの公開の意義も高まることであろう。

2008年2月15日 中西 裕(昭和女子大学教授)

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